中小建設業者の窮状打開を
自民党・国土交通省に要望
全中建


 (社)全国中小建設業協会は10月11日、自由民主党及び国土交通省に「中小建設業者の窮状打開に関する要望」を行った。樋口吾一会長、吉田建三副会長及び八島幸男専務理事が関係方面を訪ねて要望書を提出し、本年度補正予算や来年度予算等による中小建設業者向け工事量の確保、地方財政への対応、ダンピングの排除、不良債権処理に伴う中小建設業者の連鎖倒産防止│などを要望した。

  中小建設業者は、公共工事及び民間工事の減少に加え、過当競争によるダンピングの横行などにより危機的な状態にあり、特に実績のある老舗業者の倒産や転廃業が増加している。全中建は中小建設業唯一の全国団体として活動しているが、各地域で入札・契約をめぐる混乱が続き、本格的な対応が望まれている。

 こうした状態を収拾し、業界の秩序を取り戻すには、業界内部の結束をさらに強化するとともに、最も基本的な受注量を確保し、適正価格を維持することが急務であるとして、重ねて関係方面への要望を行ったものである。

 国土交通省に青山俊樹事務次官を訪問した樋口吾一会長は、「工事量の減少やダンピングの横行等により、実績のある地方の優良業者が倒産・廃業するなどの厳しい事態になっている」と苦境を述べ、「地場産業として、それぞれの地域で活躍している中小建設業者が生き残れるような施策を講じていただきたい」と要望した。

 青山俊樹事務次官は、中小建設業の窮状に理解を示し、「技術と経営に優れた企業が生き残り、不良・不適格業者に退いてもらうことが業界のあるべき姿である。そのために国土交通省として必要な措置を講じていきたい」と答えた。

 また、中馬弘毅国土交通副大臣、岩井國臣参議院議員、脇雅史参議院議員にも直接要望を伝えたが、三氏とも全中建の要望の趣旨に応え、工事量の確保、ダンピングの防止等、中小建設業者の厳しい状況の打開に努力していく考えを示した。

要望書の提出先

[国会議員](自由民主党)
幹事長   山ア 拓
総務会長   堀内光雄
政務調査会長   麻生太郎
公共事業執行に関する
特別委員長
  瓦 力
組織本部長   中川昭一
参議院議員   岩井國臣
参議院議員   脇 雅史
[国土交通省]
大臣   扇 千景
副大臣   中馬弘毅
事務次官   青山俊樹
技監   大石久和
大臣官房長   安富正文
大臣官房技術審議官   門松 武
大臣官房地方課長   小関正彦
大臣官房技術調査課長   北橋建治
総合政策局長   三沢 真
大臣官房審議官   松原文雄
総合政策局技術調査官   藤本貴也
総合政策局建設業課長   川本正一郎

工事量の確保と
適正価格の維持が急務

中小建設業者の窮状打開に関する要望

 貴職におかれましては、極めて厳しい情勢の中で、国家国民のために日夜ご尽力を賜り、また、私ども中小建設業者の振興育成に対しましても、格別のご指導ご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

 私ども中小建設業者は、「社会に奉仕する力強い地場産業」を目指して、国民の期待に応えるべく努力をいたしておりますが、政府の「聖域なき構造改革」による公共事業の見直しや地方交付税の削減等の皺寄せを直に受けて、経営環境はさらに危機的な状況に陥っております。

 なかでも、中小建設業者が頼みの綱とする公共事業をめぐっては、投資額の抑制やコスト縮減等に加え民間工事も低迷していることから、競争がますます激化し、ダンピングも横行しております。

 これらの影響で、特に、多くの技術者・技能者等を抱えて技術と経営の向上に努めております優良な中小建設業者の採算性が著しく悪化しており、既に多くの仲間を倒産等で失っております。

 政府の「構造改革と経済財政の中期展望」では、今後も公共投資の規模を削減することが打ち出されており、公共事業には明るさの見えない状況が展開していることから、さらに倒産等の犠牲が避けられない状況にあります。私ども中小建設業者は、そのような死命を制する政策には到底承服できませんので、危機感は極限に達しております。

 私どもも、国並びに地方自治体の財政事情が厳しい状況にあることは理解するものではありますが、今後とも、中小建設業者がその役割を果たし、地場産業として健全な発展を遂げるためには、生命線である公共事業の工事量確保等の窮状打開に向けた施策を講じることが不可欠であります。

 また、健全な中小建設業者の振興育成を図ることは、国益にも叶うことでありますので、次の事項について強く要望いたします。

一、 公共事業費を柱とした補正予算を編成され、中小建設業者向け工事量の確保を図ること。
一、 平成十五年度公共事業予算について
  (一) 実質的工事量が減少しないよう特段の措置を講じること。
特に、中小建設業者向け工事量の確保を図ること。
  (二) 地方自治体の財源確保のための施策を講じ、国庫補助事業のみならず地方単独事業の推進についても配慮すること。
一、 公共工事の品質向上等のためにも、ダンピングの排除措置を促進し、適正価格での受注が図られるよう配慮すること。
特に、地方自治体に対する措置を講じること。
一、 不良債権処理によって、健全な中小建設業者が連鎖倒産に巻き込まれないような措置を講じること。

全中建だより
2002/11/15号

中小建設業者の窮状打開を

経審見直し(案)を検討

利益を評点に採用するのは反対

秋の叙勲と国家褒章

全中建若手経営者懇談会

各地の発注・入札状況等を報告

外形標準課税導入等に反対

平成14年度事務局長会議

正確な状況把握と適切な対応に努力

若者からのメッセージ

[指定席]

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