品確法、入契法、建設業法を一体改正へ

ダンピング防止徹底、担い手確保
国交省

国交省は平成25年11月25日、中央建設業審議会(中建審)社会資本整備審議会の基本問題小委員会を開き、中長期的な公共工事の品質や担い手の確保を実現するために「公共工事の品質確保の促進に関する法律」(品確法)のほか、関連する「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」(入契法)、「建設業法」の3法を一体改正するため、各法に盛り込む事項を議論した。品確法改正で入札契約制度に関する課題に対応する一方で、担い手を確保するための適正な施工体制の確立やダンピング防止についても入契法や建設業法の改正により明確化する。品確法改正法案は議員立法として自公与党が次期通常国会に提出、残る2法改正法案は国交省が次期通常国会に提出する見通し。

同小委員会は品確法を改正し、中長期的な担い手の確保を実現することを規定することを提示するとともに、事業や地域の特性に応じた多様な入札契約方式を活用するため、条文で根拠を与えて使いやすくするとした。予定価格の上限拘束性を課題に指摘する声が上がる中、予定価格をより適正に設定する点も盛り込む。直轄と自治体の工事で施工状況の評価に違いがあるため、発注者間で評価資料の蓄積や共有を進める方針も打ち出す。

入契法の改正では、ダンピング防止を法律で明文化すると同時に、入札金額の内訳書の提出義務づけを明記する。さらに、施工体制台帳の作成についても徹底する。現行では特定建設業者の下請との契約額が合計3000万円以上(建築一式工事は4500万円以上)の工事で台帳の提出義務があるが、より小規模工事でも活用する。台帳には社会保険の加入状況も含まれるため、未加入対策を強化するねらいもある。

建設業法の改正では、担い手育成や契約適正化に向けて自主的に取り組みを進める業界団体を認定する制度を盛り込む。団体の活動を法律で規定することで、担い手の確保などに向けた取り組みを普及させる。

また、同小委員会では、インフラメンテナンスに関する今後の対応に関するイメージを提示した。施工の段階で発注前の設計と異なる場合、コストが実態に見合わない場合などをふまえ、公募型プロポーザルによる選定や包括発注・複数年契約、設計施工一括発注、単価・数量積算方式の活用などを例示した。

【品確法改正関連事項】
・将来にわたる公共工事の品質確保とその中長期的な担い手確保への配慮を明確化
・事業の性格や地域特性に応じて選択できる多様な入札契約方式の活用
・施工力・技術力の維持向上に向けた入札契約の各段階での評価見直し(経営事項審査や総合評価など)
・インフラメンテナンスや災害への対応の地域維持体制の確保への配慮
・工事完成後も含めた品質確保に向けた取り組み
・ダンピング防止
・予定価格の適正な設定
・調査・設計業務の品質確保に向けた取り組み
・発注体制が十分でない発注者への支援強化
・施工状況の評価資料などの集積・活用と、発注者間での共有の促進
・債務負担行為の活用などによる発注の平準化
・発注者間での連携体制の強化

【入契法改正関連事項】
・入札契約適正化の柱としてダンピング防止の明確化
・入札金額の内訳提出の義務化
・提出された内訳書を談合防止の観点からも確認
・公共工事での施工体制台帳の提出義務拡大
・許可行政庁と公共工事発注者の協力による暴力団排除徹底

【建設業法改正関連事項】
・担い手育成や契約適正化などを自主的に進める建設業団体の認定
・許可行政庁と公共工事発注者の協力による暴力団排除の徹底
・業種区分や建設工事の内容・例示などの見直しによる適正な施工確保