各地区の意見交換会概要(4)

宮崎県建築協会との意見交換会
若年者育成で支援を
地元企業の受注機会確保

宮崎県建築協会との意見交換会は平成25年11月28日、宮崎市内の小戸荘で、全中建本部から小野徹副会長と押川専務理事、宮崎県建築協会から増田秀文会長ら幹部8名が出席して開催された。

同日は、小野副会長のあいさつに続いて、増田会長が「工事はこれから発注されてくると思うが、技能労働者の減少など悩みも多い。工事量が増えることはありがたいが、急激に増えると問題も起きてくる。若い人を確保・育成するのはわれわれの力だけではどうにもならない。国の取り組みが重要だと思うので、中央での対応をお願いしたい」とあいさつした。

このあと、宮崎県建築協会から同協会が行った二つの要望活動の説明が行われた。

一つは市町村に対して提出した「建築工事発注に関する要望」。この中では公共建築関連事業の整備充実と地元企業への受注機会確保、適正な単価による発注を求めている。要望に対して市町村の首長は、建設業がいなくなるのは困るという認識はもっているものの、そのための単価引き上げまでには至っていないという。

もう一つは、河野俊嗣宮崎県知事との意見交換の場で関連5団体と共同で行った要望。その中で県内業者・地域業者の優先的な活用、指名競争入札の採用を求めている。同県では、業界からの要請を受けて25年4月から3000万円未満の工事を対象に指名競争入札を試行。

その対象工事の入札価格は最低制限価格に張り付く傾向にあるが、一般競争入札よりも若干高い落札率になっている。知事への要望は、その本格採用と5000万円未満の建築工事への導入を求めたもの。

このような活動状況の説明が行われたあと、意見交換に移った。


本部
太田国交大臣の要請に対しての対応策を建設業振興対策委員会と労務資材対策委員会の合同委員会で検討した。同時に歩切りの調査を行った。その結果、歩切りが続いていることがわかった。

財務省は、26年度当初予算の公共事業費を削減したい意向をもっており、前年度の0.98が落としどころといわれている。これに国交省は危機感をもっている。削減の理由として財務省は、入札不調が全国的に起きており、仕事を出しても消化できないことを指摘している。国交省は、入札不調は一部で起きていることで、仕事はまだ十分に消化できると反論している。

国交省は、このままでは地域を支える建設業がいなくなるとして、労務単価の引き上げなど存続させるための方策を打ち出した。財務省は15%の労務単価アップの行方を注視しており、末端の労働者に賃金の引き上げが届くようにしないといけない。

全中建として、これまで中央建設業審議会で、発注者責任を全うすれば道は開かれる、多様な入札方式を採用し、その中で指名競争入札を実施してほしいと主張してきた。入札制度に対しては、全中建でもさまざまな意見があるが、監理技術者を必要としない工事は、指名競争入札で発注してほしいと要望している。地方で指名競争入札の採用を求める声を出すのはありがたい。

宮崎県建築協会
市町村からは、もっと要望を出せといわれる。前知事のとき、250万円以上の工事で一般競争入札が採用され、その結果、他地区の業者が参入し、地元業者の受注が減った。知事が交代して、雰囲気が変わった。

本部
新潟県は条例で地元企業への発注を定めている。静岡県は、ものづくり条例で地元産品の活用を定めている。これを工事にも適用するように求めている。

宮崎県建築協会
地方は公共事業に頼っている。大都市圏は公共事業はいらないという雰囲気に感じられる。大都市が公共事業拡大に力を入れないと動かないので、地方のことも考えて対応してほしい。若年労働者確保に対しては、厚労省の対応も必要だ。

本部
文科省の協力も欠かせない。普通科の高校にも建設業に就職したいと考える生徒がいると思うが、そういう生徒に教える場がない。富士教育訓練センターのような施設を全国的に整備することも必要だ。それと予算の安定的な確保が図られないと、人材の雇用も機械の購入もできない。長期に及ぶ予算の安定確保を求めないといけない。

全中建の役割がみえないという声を聞くが、官公需法にもとづいて毎年中小企業向けの契約目標率が閣議決定される。25年度は過去最高の56.6%に設定されたが、これを検討する中小企業政策審議会に建設業の代表として出席しているのは全中建の委員だけで、目標率の拡大に努めていることを理解してほしい。