安全衛生委

基本ルールの順守を/厚労省の釜石審査官が講演

平成25年度の安全衛生委員会(布施正夫委員長)が9月5日、東京・大手町の朝日生命大手町ビルで行われ、厚労省労働基準局安全課建設安全対策室の釜石英雄主任技術審査官が「安全衛生をめぐる最近の諸問題」をテーマに講演した後、労働災害防止に向けた委員会活動のあり方などを検討した。

冒頭、布施委員長が「安全の確保は建設業にとって避けて通れない重要な課題だ。事故は心構え一つで防ぐことができる場合がある。意識を新たにして事故防止に努めるのが我々の使命だ」とあいさつした。

釜石審査官は、24年度の建設業の労働災害発生状況と25年度からスタートした第12次労働災害防止計画(5ヵ年計画)について説明した。

建設業の重大災害は、22年度から再び増加に転じ、24年度はさらに増えている。死亡災害の約3分の1、死傷災害の約5分の1は建設業で発生している。

事故の原因について施工者は、(1)コスト競争が厳しく、安全経費を削らざるを得ない(2)元請の現場巡視が減少した(3)作業員の危険感受性、プロ意識が低下した(4)経験のない高齢者が入職している(5)口うるさい職長が減り、作業員任せになっている――ことを指摘している。

第12次労働災害防止計画は、死亡者数、死傷者数とも24年比で15%以上の減少を目標としているが、建設業は重点業種として20%以上の減少が目標値として設定されている。建設業の対策の柱は、墜落・転落災害防止対策、全国的な人材不足などの状況を踏まえた対策、解体工事対策、自然災害の復旧・復興工事対策としている。

このうち人材不足などの状況を踏まえた対策として、国交省と連携しながら施工時の安全確保のための必要経費を積算するよう発注者に求めるとしている。

このように説明したうえで、同審査官は「法律に違反した行為で事故が起きているので、基本的ルールを順守する。元請と下請、ベテラン作業員と若手の連絡調整がうまくとれないことが原因になっているケースもあるので、十分なコミュニケーションをとる。年輩の作業員が自らできると思った行動ができずに事故に至っている。健康管理を十分に行ってほしい」と結んだ。

この後、委員会活動のあり方を検討した。布施委員長が安全に対する認識をさらに深めるため、勉強する場を設けたいが、そのために現場見学会を開催してはどうかと提案した。これを受けて対象現場を含め、見学会開催について検討することにした。


安全衛生委員会委員は次のとおり。

委員長・布施正夫(神奈川)、委員・大館修一(八戸)、高橋清朗(岩手)、能祖満義(東京)、筒見克彦(神奈川)、小林成弘(横浜)、河合正純(愛知)