年頭所感/新政権に大きな期待

大型補正の早期編成・執行を
(社)全国中小建設業協会
会長岡本弘

平成25年の年頭にあたり謹んでごあいさつを申し上げます。
会員のみなさま方におかれましては、平素より中小建設業界の健全な発展のため、当協会の活動に対しまして特段のご理解とご協力を賜り、心から厚く御礼を申し上げます。

◆中小建設業の役割

さて、平成23年の未曾有(みぞう)の東日本大震災から早や1年10カ月が過ぎようとしておりますが、未だ復旧・復興が思うように進んでいないのが現状です。何よりも早期の復旧・復興が住民の方々の切なる願いでもあり、我々の望みです。

今後、極めて高い確率で巨大地震が発生すると予想されている中、国土を守る建設業、特に地域に根づき、国土や住民を守る我々地域の中小建設業の役割は重要であると自負しているところであります。
24年も全国各地で発生した局地的な集中豪雨による災害、特に熊本や石川など、土砂崩れや浸水などにより、尊い命や財産が奪われ、あらためて自然の脅威と環境の変化を思い知らされた年でありました。

当然のことながら、地元の中小建設業者の方々は、これらの災害が発生した場合においても、地方自治体と一体となり、迅速に現場に駆け付け、命がけで巡視や災害復旧に当たられ、大変ご苦労されていることに頭のさがる思いです。

◆インフラの整備と維持管理

しかしながら、これまで10年以上にわたり公共事業予算の削減が続き、また、この3年間は「コンクリートから人へ」との国策により、公共事業予算が大幅に削減されてきました。

東日本大震災や豪雨、また、先のトンネル天井崩落事故などで、国民の安全・安心を守るためには、絶えず維持管理や防災工事を行うとともに、災害時における避難ならびに救援ルートの確保などインフラ整備が是非とも必要であることを、多くの方々が改めて考え直されたことでしょう。

世界経済が混迷を深める中で、日本経済も長期間にわたり低迷を続け、デフレの加速とともに地域の経済は疲弊(ひへい)しきっています。公共事業予算に多くを依存してきた中小建設業は、その大幅な削減から最早危機的な状況を超えて崖(がけ)っぷちに立たされている状況です。

このままでは国民の安全・安心を守るために必要な災害防止活動ならびに災害復旧活動の担い手不足が深刻なものとなります。

◆地域の雇用を守り経済の活性化を

一方、このたびの総選挙で勝利した自由民主党は、政権公約の中に「復旧・復興を全力で取り組み、国民の命を守り、防災対策を徹底する」「デフレ・円高から脱却し、危機的状況に陥った経済を立て直す」「暮らしの不安を払拭し、安全・安心な社会づくり」などをあげています。特に「安全・安心な社会づくり」の中で、事前防災の考え方による国土強靭化(きょうじんか)を図り、命を守り抜く防災対策のため、未来への投資として必要なインフラ整備を推進するとしています。

これらは常々全中建が訴えてきた方向と一致し、高く評価するもので、建設業界にもやっと明るい兆しが見えてきました。まずは、大型補正予算の早期編成、執行を期待します。

もとより、我々中小建設業は地域の雇用を守り、地域経済の活性化に寄与することが使命であり、近年多発する災害や厳しい経済環境の中にあって、その役割にいささかも変わりないばかりか、ますます重要となっています。

◆地域建設業の重要性訴える

我々全中建および会員企業としても、引き続きそれらの社会的使命を果たしていくために、自らの経営革新などに全力をあげて取り組んでいきます。新政府・新内閣におかれては、喫緊の課題である防災・減災対策をはじめ、地域の維持・活性化に不可欠な公共事業費の持続的確保を図るとともに、入札・契約制度、積算単価の改善など、我々の自助努力が報われ、地域の中小建設業者が生き残ることができるよう特段のご理解、ご支援を切望するところであります。

それには、我々としても会員が一致団結して、国民生活に密着した公共事業費の増額、地域建設業の必要性、重要性を関係方面に訴えていかなければなりません。今後とも全中建活動に対する一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

最後に、会員の皆様方にとりまして、今年こそ景気が好転する年でありますとともに、皆様方のご健勝とさらなるご発展を祈念申し上げ、新春のごあいさつといたします。