新年のはじまりに当たって

国土交通大臣太田昭宏
建設産業の再生・発展に取り組む

平成25年という新しい年を迎え、謹んで新春のごあいさつを申し上げます。
昨年は、年末の総選挙の結果、安倍内閣が成立したところです。私も新たに国土交通大臣を拝命し、総理の下で内閣一丸となって、社会資本の整備や交通政策の推進など国土交通行政の各種課題の解決に向け、全力を挙げて取り組んでまいる所存です。

東日本大震災からの復旧・復興は、国土交通行政として取り組むべき最優先の課題の一つであります。本年は復旧・復興を加速化するため、所要の予算と人材の確保に全力を挙げてまいります。

被災市街地の復興に向けたまちづくりについては、被災状況や地域の特性、地元の意向等に応じた様々な復興の在り方に対応できるよう、安全性確保のための集団移転、都市基盤の再整備、復興拠点の整備などを支援してまいります。また、住宅を失った被災者の居住の安定確保のため、地方公共団体が行う災害公営住宅等の整備を支援してまいります。

さらに、被災地の早期の復興を図るため、三陸沿岸道路等の復興道路・復興支援道路の重点的な整備を推進するとともに、三陸鉄道をはじめ、国民生活や経済活動を支える被災したインフラの復旧を支援してまいります。

我が国は、地震・津波や火山災害・風水害・土砂災害・雪害・高潮災害など、自然災害に対して脆弱(ぜいじゃく)な国土条件にあります。今後予想される首都直下地震や南海トラフが引き起こす巨大地震などに備えるため、防災・減災の考え方に基づき、国民の生命と財産を守る取組を強化してまいります。
その際、東日本大震災の教訓を踏まえ、たとえ被災したとしても人命が失われないことを最重視し、また、経済的被害をできるだけ少なくする観点から、防災対策に加え、ソフト・ハードの適切な組み合わせによる減災対策も重要です。

具体的には、耐震診断等による防災・減災に対する点検の結果を踏まえ、住宅・建築物、命を守るインフラとしての公共施設、交通施設等の耐震性向上、津波防災地域づくりをはじめとする津波対策の強化、密集市街地の改善整備、地籍整備を推進します。また、災害発生時の緊急輸送路の確保に向け、高速道路のミッシングリンクの解消等や陸・海・空の多様なモードが連携したバックアップ体制の強化に取り組むとともに、産業・物流・エネルギー機能が集積する三大湾における総合的な地震・津波対策を進めてまいります。

今後、高度経済成長期に集中投資した社会資本の老朽化の進行が見込まれる中、戦略的な維持管理を推進しつつ、必要不可欠な社会資本を整備するなど、防災や安全・安心といった観点から、社会資本の再構築を進めていくことが必要です。このため、施設の点検を行うとともに、今後戦略的な維持管理を行うための必要な諸課題について早急に検討を行ってまいります。

また、国土を守り、地域の発展と安全を支える建設産業については、経営環境の整備や技能・技術の承継、海外展開の促進等を図り、その再生・発展に取り組んでまいります。

以上、新しい年を迎えるにあたり、国土交通省の重要課題を申し述べました。国民の皆様のご理解をいただきながら、防災・減災により強い国土をしっかりと作り、経済を活性化するという御期待に応えることができるよう、諸課題に全力で取り組んでまいる所存です。

国民の皆様の一層の御支援、御協力をお願いするとともに、新しい年が皆様方にとりまして希望に満ちた、大いなる発展の年になりますことを心より祈念いたします。