東日本大震災被災地リポート

「道路の復旧を優先」は我々の誇り

(社)沖縄県中小建設業協会副会長
(株)正吉建設代表取締役赤嶺勲

沖縄県中小建設業協会(大宜見英夫会長)の一行は、被災地の宮城県気仙沼市、南三陸町、石巻市、東松島市を視察しました。あの日から1年半余経ちましたが、いまの人びとのくらし、破壊されたインフラの整備状況や跡かたもない町々の復旧はどこまで進んでいるのかを確かめるのが目的です。

沖縄にいて知ることのできる情報は、メディアを通じてのものです。現地を訪ね、沖縄でも起こりうる災害に対応できることがあるのではないかとの思いがありました。

最初に降り立った仙台空港は、まるで何事もなかったかのように整然としていました。「1カ月で自衛隊、地元企業の方々、米軍が昼夜を問わず、不眠不休の突貫工事を行い、運航可能にこぎつけた」と説明を受けました。

翌日は気仙沼市で地元の小野寺氏に合流し、案内してもらいました。何もない風景が広がる中に、陸まで打ち上げられた大きな船体、避難を呼び続けたといういまは骨組みだけの防災対策庁舎、建物が流されて基礎の部分だけが残った敷地、その日まで活気を呈していた町が人びととともに全て消えてしまったなどの説明をしてくれました。

「大地震と大津波」の恐ろしさは想像を超えるもので、体中に戦慄が走り絶句してしまいました。
(一社)みやぎ中小建設業協会(畑中孝治代表理事)との車中座談会では、地震のときにどこにも連絡がとれなかった状況、家族と社員の安否の確認、食料や飲料水の確保の難しさなどさまざま話を聞きました。

その中でも印象に残っているのは「まずは道路の復旧作業を優先した」という言葉でした。地元業者の活動はメディアに取り上げられることはなかったのですが、地域の人びとのために率先して復旧作業をされたことは、業者の誇りです。東北の皆様の1日も早い復興を願っています。

短期間の日程で多くは回れませんでしたが、私たちが目で見て肌で感じた「現地のいま」を沖縄の会員、県民に少しでも多く伝えていこうと認識を新たにした視察でした。