震災復旧・復興リポート

震災復興真っ只中
一般社団法人みやぎ中小建設業協会
鈴木知美(株)和(やまと)建設
代表取締役

「未曾有う」という聞きなれない、読み慣れない言葉を聞かない日がないくらい、そこいらじゅうに溢れている平成24年8月、東日本大震災のあの日のことを今でも昨日のように思い出します。

経験したことのない震度6強の揺れ、その後に来たすべてを飲み込むような津波、まさに現代の地獄絵を見ているようでした。従業員やその家族が津波で帰らぬ人となったり、いまだ行方不明の方もおります。また、家を流され、仮設住宅に入っている従業員も少なからずおります。

その時は途方に暮れたものですが、地域に貢献する建設業者の端くれとして、今やらないで何時やるんだと、心を奮(ふる)い立たせ、当初のがれき撤去、家屋解体、応急工事、災害復旧工事などをやらせていただきました。いままさに震災復興真っ只中です。

県内の被災地では、がれき撤去、運搬など徐々に進んではいるものの、まだまだ先が見えない状況です。ただ他県自治体のがれき受け入れもあり、一筋の光明が見えたような状況でもあります。

また、災害復旧工事も着々と発注になっておりますが、労務・資材の急激な上昇、施工体制が十分に確保できないなどの理由により、入札不調が発生しています。

今後、復旧・復興工事が本格化してきた場合、労務単価および資材単価がさらに高こう騰とうすることとなり、入札不調はもちろんのこと、落札した場合であっても問題が生ずることが想定されます。

価格上昇は、工事が集中して発注されるという思惑からも起きていると思われ、官側労務単価、材料単価と実勢単価が大きく乖離(かいり)した場合、受注はしたが、赤字になるというジレンマがあります。また、骨材不足、生コン不足による工期割れ、工期延長が懸念されます。

復旧事業について、宮城県は3年という期限を設定しており、復興JVやさまざまな施策を打ち出していますが、入札不調が続発しています。価格上昇も人手不足も、工事量増加が要因として考えられるため、事業を延長することを考慮すべきではないかと考えられます。事業が長期化すれば、労務・資材の価格上昇や資材不足、また、作業員などの不足も緩和されるのではないでしょうか。

とはいえ、地元住民からすれば1日も早い災害復興が望まれるところであり、事業の長期化にも限度があります。復興に携わる地元企業として、これらの問題をいくらかでも解決しつつ、少しでも早い復興の一助になれればと、日々頑張っているところであります。