谷脇建設業課長が講演

地域維持型契約方式を導入

谷脇暁建設業課長の講演要旨は次のとおり。


「建設産業の再生と発展のための方策2011」の具体化を中心とする審議結果が中間的にとりまとめられた。

地域維持型契約方式の導入については、青森県の下北地区の地元企業13社がJVを組み、除雪や道路の維持管理の業務を行うなど具体的に動き出した。全国どこでも採用できる制度ではないかもしれないが、地域の実情に合わせて活用してほしい。

技術者データベースは、主任技術者以上の一定の資格を有する建設技術者を登録する仕組みである。この仕組みの導入に伴い監理技術者は登録された技術者から選任することと、選任された監理技術者については現場の配置情報をデータベースに入力することが義務化される。このために建設業法の改正が必要である。

建設業法上の業種は現在、2つの一式工事と26の専門業種に区分されているが、その考えは「つくる」ことが前提にできている。この業種区分はすでに40年が経過している。変化がなく安定しているという面もあるが、世の中の変化に対応していないという面もある。かつては大きいビルの解体やリサイクルは少なかったが、現在ではリフォームという立場から「なおす」「とりこわしてつかう」ことが重要な工事となっており、この観点から業種区分の見直しを検討する。

社会保険に元請企業は加入しているものの、東京や大阪など大都市の専門業者には未加入が多い。真面目に仕事をしている企業が競争上不利にならず、若年者の建設業への入職を増やすためには、社会保険への加入が不可欠である。

そのための対策として、行政、団体が一体となった推進協議会を各地に設置する。また、建設業の許可・更新時に加入を確認するため、加入番号を提出してもらい、加入していない場合は指導を厳しく行い、それに応じない時は営業停止もあり得るという姿勢で臨む。経営事項審査を受けている企業のうち約1割は社会保険未加入だが、経審の保険区分を明確化し、未加入企業の減点幅を現行より最大で85点拡大する。

社会保険加入を促進する積算上の対策として予定価格に法定福利費を計上して、本年4月から適用する。この費用は全員が社会保険に加入した場合、どの程度の費用が必要になるかを想定して率を決めた。予定価格への影響は0.8%である。

復旧・復興事業の円滑な施工確保の取り組みとして「復興JV」を試行することとした。

復興JVは地元の建設企業が被災地以外の建設企業と継続的に共同することにより、その施工力を強化するために結成される共同企業体で、被災3県における予定価格5億円以下の復旧・復興事業が対象である。構成員数は2~3社で、被災地の地元企業1社以上を含むことが条件だ。

直轄工事の場合、被災地は被災3県としているが、岩手県は沿岸部の市町村が被災地で、内陸部は被災地以外の扱いになるのではないか。JVは発注者ごとに申請することができるが、工事ごとの申請ではなく、経常JVのようにあらかじめJVを編成して登録し、入札に参加することになる。

技術者はJVで1人を専任すればよく、一般のJVの要件を緩和している。

被災3県の労務単価を2月20日から改定した。24年度の労務単価は近く公表されるが、全国平均では若干のアップになる。また、被災地外からの労働者確保に要する追加費用として、宿泊費、送迎費、募集費などを積算することにした。