第6回通常理事会/労務単価改定が急務

被災地の視察結果を報告

全国中小建設業協会は3月6日、東京の東京ステーションコンファレンスで第6回通常理事会を開催、(1)平成24年度暫定予算(2)23年度評議員会(3)24年度通常総会について協議した後、産業廃棄物等不法投棄の原状回復制度と2月に実施した東日本大震災の被災地視察結果の報告が行われた。その中で被災地の会員支援として、人手不足に対する応援、実勢と乖離している労務単価の改定が必要と指摘した。

議事に先立ち、岡本弘会長は「昨年は東日本大震災をはじめ各地で災害が発生し、まだ困難な状況が続いている。建設業界は被災地を除くと公共事業予算が削減されて、本当に追いつめられ、ぎりぎりの状態で営業を続けている。皆さんの力を借りて、この苦境を乗り切るよう頑張りたい」と挨拶した。
平成24年度暫定予算は、4月1日から6月8日に開催する通常総会で新年度予算が成立するまでの69日分の経常経費等の支出に関する承認を求めたもので、原案どおり了承された。

23年度評議員会については、同日、理事会に続いて開催する同会議の進行次第を承認した。また、24年度通常総会については、開催日や付議事項などを決めた。24年度の総会は6月8日午後3時半から東京の東京ステーションコンファレンスで開催、(1)23年度事業報告(2)同財務諸表及び収支計算書(3)24年度事業計画(4)収支予算案(5)新法人への移行について審議する。

議案審議の後、佐藤信秋参院議員を講師に記念講演を行うことも決めた。

産業廃棄物等不法投棄の原状回復制度については、宮崎友次専務理事が制度の概要、平成10年の制度設立から現在までの出しゅつ捐えん(しゅつえん)状況などを説明した。

東日本大震災による被災地視察については、豊田剛副会長が報告した。

被災地視察は、2月21、22の両日、全中建東日本大震災対策協力本部の活動として実施。豊田副会長と河﨑茂理事、土志田領司理事、宮崎専務理事の4名がみやぎ中小建設業協会、全中建岩手、国土交通省東北地方整備局を訪ねた。

その模様について豊田副会長は次のように報告した。

「大震災から1年近くが経過しているが、現地は復興が遅れているという一語に尽きる。その原因は復興のグランドデザインができていない、将来のまちづくりについて住民のコンセンサスができていないことにある。具体的には高台に移転するのか、これまでのところにとどまるのか、まだ住民の同意ができていない」

「被災地では労務費や資材費が高騰し、そのために入札不調となる工事が増え、大きな問題になっているが、復興事業が本格的に始まれば、さらに入札不調となる工事は増えるとみている」

「会員のみやぎ中小建設業協会は、宮城県との災害協定を締結できないでいる」

「岩手県は現在、がれき処理が主体だが、復興事業が始まれば、これまで県内の建設業は規模の縮小を図ってきたので、復興事業に対応できるのかどうか不安を持っていた」

「国交省は復興JVを用意した。労務単価のアップを図り、スライド措置も講じる、技術者の要件も緩和したことなどを明らかにした」

同副会長はこのように報告した後、全中建として被災地の会員に対する支援策として(1)人手不足に対する応援体制の確立(2)実勢に合わない労務単価の改定への取り組みの必要性を指摘したほか、大震災を教訓として、近い将来発生するといわれる首都直下型地震、東海・東南海・南海地震などへの対策を考える必要があると語った。