緊急工事は全額精算方式で

下水道工事意見交換会で要望

平成23年度下水道意見交換会は1月18日午後、東京・神田の日本下水道協会で開催された。この意見交換会は、これまで同協会と全国下水道整備事業者団体協議会との共催で行われていたが、同協議会が解散したため、今回は下水道協会の主催として開催された。

同日は発注者側から国土交通省下水道部、岩手県、宮城県、仙台市の幹部、全中建からは宮本武蔵副会長・土木委員長が出席して要望、意見を述べた。

意見交換会では、下水道部の塩路勝久下水道事業課長が「東日本大震災の復旧・復興の現状」として、平成24年度の復旧・復興に係る予算の概要、震災への対応状況を説明した。

続いて、「東日本大震災の復旧・復興」をテーマに契約事務、事業の早期実施について意見交換した。
宮本副会長は「災害による緊急工事は、早急にやらなければならず、詳細な設計を行う余裕がない。たとえ設計ができたとしても緊急事態の中での工事となるため、なかなか設計どおりに工事を進めることはできない。こうした緊急工事では、施工後に出来形を見て請負金額を決める全額精算方式を採用してほしい」と要請した。

これに対して仙台市は「緊急工事では、諸経費率を率で計算しているが、それ以外は(施工者から)言われたとおりに支払っている。緊急工事は500~1000万円の工事が最も多く、一部指名入札を採用しているが、ほとんどを随意契約で行っている。しかし、随契でも指名入札でも工事の受け手がない。配置する技術者がいないというのが最大の理由だが、このため、工事をいくつかまとめて規模を大きくして発注している。材料費、労務費は、決められている設計単価ではできないことが分かっているが、どうにもならない」と回答した。

また、岩手県は「緊急の場合、市町村は随意契約を採用している。労務費については国がどのように扱うかを見ているところだ。国に要望する」と述べた。

国交省は「現場ごとの積算基準の統一化は難しく、事例集などを作成して緊急工事の費用や問題点を検討していきたい」と語った。