≪年頭所感≫公共事業の必要性を訴え地域の安全・安心を守る

(社)全国中小建設業協会
会長岡本弘

平成24年の年頭にあたり謹んでごあいさつを申し上げます。
会員のみなさま方におかれましては、平素より中小建設業界の健全な発展のため、当協会の活動に対しまして特段のご理解とご協力を賜り、心から厚く御礼を申し上げます。

◆復旧・復興に積極的な支援
さて、昨年は3月11日に未曾有の大地震とこれに伴う巨大津波が、東北・関東の太平洋側を襲い、地域においては町全体が津波に飲み込まれ、死者・行方不明者合わせて2万名近くに及ぶなど、極めて甚大な被害が発生、さらにこの巨大な津波により福島第一原発が被災、これに伴う放射性物質の拡散などによって、東日本大震災全体のがれき処理および復旧・復興に大きな影響を及ぼしているところであります。また、台風12号および15号に伴う豪雨により、紀伊半島を中心とした西日本地域に大きな被害が発生するなど、平成23年は大災害の年となりました。

このように想定をはるかに超えた地震と津波、局地的な想定外の雨の降り方など、自然の脅威といいますか、自然の破壊力を思い知らされたところであります。いずれにしても、これら災害が発生した場合には、我々地域の中小建設業者は、地方公共団体と一体となり、災害救助活動ならびに復旧・復興活動に対して、積極的な支援活動を展開していることも事実であります。

◆崖っぷちの中小建設業者
ところで、これまで10年以上にわたり公共事業予算の削減が続き、この2年間は「コンクリートから人へ」とのマニフェストを掲げ、公共事業予算の大幅な削減が行われてきたところでありますが、国民の安全・安心を守るためには、絶えず防災工事を行うとともに、災害時における避難ならびに救援ルートの確保などインフラ整備が是非とも必要であることを、昨年の大きな災害を経験し、多くの方々が改めて思い知らされたことでありましょう。

また、世界経済が混迷を深める中で、日本経済も長期間にわたり低迷を続け、デフレの加速とともに地域の経済は疲弊しきっており、公共事業予算の大幅な削減がさらなる追い討ちをかけ、中小建設業者は、最早危機的な状況を超えて崖っぷちに立たされている状況であります。このようなことから、国民の安全・安心を守るために必要な災害防止活動ならびに災害復旧活動を担う方々のいない地域、いわゆる災害対応空白地帯といわれる地域が出てきております。

◆公共事業予算の大幅な増額を
国民にとって必要な公共事業費の確保を図り、地域の中小建設業者が生き残り、特に災害時にあっては地域住民の先頭に立って安全・安心を守り、また、地域における雇用を守り経済の活性化を図るため、公共事業予算の大幅な増額が是非とも必要であります。

以上のように、中小建設業界をめぐる情勢は、非常に厳しいところでありますが、このような時にこそ会員の皆様とともに一致団結して、国民生活に密着した公共事業費の必要性・重要性を、関係方面に訴えてまいりたいと考えているところであります。

会員の皆様方にとりまして、今年こそ幾分でも明るい兆しが見えてまいりますようにお祈りいたしますとともに、今後とも全国中小建設業協会に対する一層のご支援・ご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

年頭にあたり、皆様方のご健勝とさらなるご発展を祈念申し上げ、新春のごあいさつといたします。