新年のはじまりにあたって

希望に満ちた、大いなる発展の年に
国土交通大臣前田武志

平成24年という新しい年を迎え、謹んで新春のごあいさつを申し上げます。
昨年は、1月の霧島新燃岳の噴火、3月の東日本大震災、8月の新潟・福島豪雨、9月の台風12号、15号と日本列島が大きな自然災害に見舞われた年でした。心からお見舞い申し上げます。また、とりわけ東日本大震災は、多くの方々が亡くなられ、今なお多くの方々が住み慣れた故郷を離れ、避難先で厳しい冬を過ごされていることに謹んでお見舞い申し上げます。そして、多くの命と穏やかな故郷での暮らしを奪った大震災の爪痕は、いまだ深く被災地に刻まれたままです。

本年も引き続き、震災からの復興に全力で取り組むと同時に、経済成長力を含む日本経済の再生にも足取りを緩めることなく取り組んでまいります。我が国の経済が抱えている諸課題は、震災の有無にかかわらずそこにあり、人口減少、少子高齢化、財政制約、国際競争の激化に加え、地球環境問題や震災を契機としたエネルギー制約等、これまでにない困難に直面しています。

これらの課題を克服し、我が国の明るい未来を築くため、国土交通省は「持続可能で活力ある国土・地域づくり」に向けた基本方針を作成しました。この基本方針に基づいて、国土交通省が水平的(分野の多様性)にも垂直的(現場業務から制度論まで)にも所掌の広がりを有する官庁として、省内各部局や他府省とも連携し、その統合力を発揮した新しい取り組みを進めてまいります。

我が国は、地震・津波や水害・土砂災害・高潮災害など、自然災害に対して脆弱な国土条件にあります。特に、東日本大震災の経験から、社会資本整備の最も重要な使命が「国民の命と暮らしを守る」ことにあり、低頻度・大規模災害に対する備えが必要であることを国民の多くが改めて認識したところです。

今後、災害に強い国土構造を再構築するにあたっては、大自然災害を完全に封ずることができるとの思想ではなく、災害時の被害を最小化する「減災」の考え方が重要です。また、災害発生時の緊急輸送路の確保に向けた代替性・多重性の確保に向け、陸・海・空の多様なモードが連携し、ネットワーク化を通じたバックアップ体制を強化するとともに、災害時に円滑な物流網等の確保に向けた被災時に活動を継続させるための対策について検討を進めてまいります。

このように、災害への対応力を高める取り組みを進め、今後発生すると想定されている首都直下地震、東海・東南海・南海地震等の大規模地震や、台風等による風水害、土砂災害などの災害に備えてまいります。

国民の皆様のご理解をいただきながら、ご期待に応えることができるよう、諸課題に全力で取り組んでまいる所存です。

国民の皆様の一層のご支援、ご協力をお願いするとともに、新しい年が皆様方にとりまして希望に満ちた、大いなる発展の年になりますことを心より祈念いたします。