指定席

”ふじのくに”の積小為大
(社)全国中小建設業協会広報委員
((株)藤本組代表取締役)鈴木俊光

弊社は静岡県掛川市にあります。私は創業者の祖父を継いで本年で35年となります。私が継いだ当時は戦後の復興も成り、高度成長時代、オイルショック、バブル崩壊と目まぐるしく時代が動きました。
その中にあって、地元建設業者は「地域づくりや、まちづくりに貢献している」という誇りと責任感をもって仕事をしていました。「わが社がつくるものは、おおぜいの皆さんに使われ、利便と安全性を促進し、半永久的に社会に存在していくものだ。だから良い製品を提供して、社会に貢献していこう」と社内でこのように社員を鼓舞したのは、私だけではないでしょう。建設マンは気概に燃え、建設現場周辺の住民や地域の皆さんからも「ご苦労様です。工事でこの周辺が良くなってありがたいですよ」と言われたりして、ほんとうに充実感がありました。また、発注者と受注者は「車の両輪のごとく」で力を合わせ、相互関係が良くないと、良い仕事は成し得ないという当たり前のことがなされていました。

”ふじのくに”の積小為大
(社)全国中小建設業協会広報委員
((株)藤本組代表取締役)鈴木俊光
弊社は静岡県掛川市にあります。私は創業者の祖父を継いで本年で35年となります。私が継いだ当時は戦後の復興も成り、高度成長時代、オイルショック、バブル崩壊と目まぐるしく時代が動きました。
その中にあって、地元建設業者は「地域づくりや、まちづくりに貢献している」という誇りと責任感をもって仕事をしていました。「わが社がつくるものは、おおぜいの皆さんに使われ、利便と安全性を促進し、半永久的に社会に存在していくものだ。だから良い製品を提供して、社会に貢献していこう」と社内でこのように社員を鼓舞したのは、私だけではないでしょう。建設マンは気概に燃え、建設現場周辺の住民や地域の皆さんからも「ご苦労様です。工事でこの周辺が良くなってありがたいですよ」と言われたりして、ほんとうに充実感がありました。また、発注者と受注者は「車の両輪のごとく」で力を合わせ、相互関係が良くないと、良い仕事は成し得ないという当たり前のことがなされていました。

それが近年、公共工事不要論、建設業者悪玉視などで、業者の誇りも気概も低下の一途をたどり、発注者と受注者の関係もギクシャクし、不安で残念な時が続いてきました。

静岡県では、国土交通省の建設産業戦略会議が発表した「建設産業の再生と発展のための方策2011」を踏まえ、7年ぶりに静岡県建設業審議会が開催され、平成23年11月に「力強く安全安心な〝ふじのくに〟づくりに向けて」と題する静岡県建設産業ビジョンが知事に答申されました。

国では、地域で活躍する建設企業の重要性を認め、適切に評価すべきとし、また静岡県では、業者の目指すべき指針も示され、「ビジネス経営体」を目指す建設企業への支援も打ち出されました。なにか誇りが取り戻せるような、闇の中にもひとつの明かりが見えたような、そんな力が湧く答申をしていただいたと感謝しています。

掛川市には二宮尊徳の報徳思想の本社、大日本報徳社があります。「至誠、勤労、分度、推譲」「天道、人道」「道徳経済一元論」が主な教えですが、いずれも実践しなくては、なにもならないとし、知行合一を説いています。大きな事(やらなければならない仕事、事業)をしたいと思えば、小さな事を怠らず勤めるがよい、という「積小為大」も尊徳の教えのひとつであります。不安で立ち止まらず、まさに企業経営も、協会運営も、それぞれの目標を持ち、こつこつと実践をしていくことが、改めて大事なことだと感じた次第です。