第23回若手経営者懇談会 発表要旨(2)

業者数の減少で復興事業に不安残る
舩山雅弘氏

宮城県の海岸線は山のないところが長いので、津波によって大きな被害を受けた。私の住んでいる丸森町は、海岸から離れた福島県に隣接したところにある。丸森町の震度は5弱で被害が起きる境目の地震だったが、それでも町では下水道施設を中心に38億円の被害が生じた。宮城県全体では7兆円の被害だったので、それからすれば軽微な被害だった。

津波の被害はなかったが、停電になり、携帯電話が使えない状態になった。地震発生直後、役場に駆けつけたが、役場が機能不全になり、情報が入らなかった。われわれは行政の指示を待ったが、何の指示もなく1週間は何もできなかった。4月7日には震度7近い余震が発生し、仙台では本震より大きな被害を受けたところもある。

地震発生から時間が経過したが、まだ復旧が終わっていないのが宮城県の状況だ。建設業界として復旧・復興に取り組んでいかないといけないが、業者数が減少している。丸森町では18社の業者がいたが、現在は7社しかいない。宮城県建設業協会でみても、私がかつて役員をしていた当時は260社だったのが、今では120社程度になっている。復旧事業を行うにも、肝心の業者数が足りない。丸森町の下水道の復旧工事は、10年程度かけるのであれば7社でもできるが、3年で復旧するということなので会社が足りない。仕事はあるが消化できないという不安がある。がれきの処理には山形や秋田などからダンプカーが応援に来ているが、復旧工事にも応援に来てほしい。関東や中部でも大震災の発生が言われているので、建設業が手を結んで、助け合いながら地域を立て直すというシミュレーションを行う必要性を痛感した。

丸森町は福島第1原発から50キロの距離にあるが、0・16マイクロシーベルトの放射線量がある。人体には影響がないと言われても、住民は心配で福島から離れて行っている。戻ってくる保証はない。東電の補償が決まらず、もう死ぬしかないという人が多い。現実はマスコミ報道よりも厳しい。国は早く復興へ向けた方向性を示してほしい。全国からそういう声を出してほしい。