「保険加入は任意にできないか」

住宅瑕疵担保履行法の問題点検討
建築委

平成23年度第1回の建築委員会は、8月31日正午から東京・大手町の朝日生命大手町ビルで行われ、(1)住宅瑕疵担保履行法に関するアンケート調査結果(2)建築委員会の今後の活動方針(3)サービス付き高齢者向け住宅整備事業(別掲)について検討した。

住宅瑕疵担保履行法については、前回(昨年9月)の委員会以降に継続して実施したアンケート調査結果を踏まえて問題点などを検討した。

当日の委員会では「住宅瑕疵担保履行法は、不良業者に仕事を依頼した施主を守るための制度で、優良な業者からプールした金で不良業者を救済することを目的としている。なぜ不良業者のために真面目に仕事をしている業者が負担しなければならないのか」と制度の廃止を求める意見が出されたが、運用面の改善策を中心に協議を行った。

アンケート調査結果によると、会員のほとんどは瑕疵担保の履行措置として保険契約を利用しており、その保険料を会員が負担している件数の割合は、平成21年10月~翌年3月末が57%、同22年4月~同年9月末が60.4%、同年10月~23年3月末が61.5%と徐々に増えており、会員側にしわ寄せされていることが明らかになった。こうしたことから、保険料の負担問題に議論が集中した。

「受注競争が激しく、受注金額が安くなっている中で、保険料を負担するのは重荷だ」「保険料を施主に負担してもらうため、消費税と同じように別枠で請求できるようにしてほしい」「保険を掛けなくてもよいという施主もいるので、加入は任意にしてほしい」「戸建住宅やマンションの分譲などの場合は、保険料を上乗せして販売価格が決められるので、保険加入を義務化してもよいが、顔が見えて、信頼関係のある施主の場合は加入を任意とする」などの意見が出された。

また、保険料についても「高すぎる、安くできないのか」「会社の信用度に応じて保険料が変わるようにすべきだ」といった意見もあり、どの程度活用されているのか制度の利用状況を調べることにした。

こうした意見を踏まえ、前田委員長は「本日の意見を整理し、改めて委員の皆さんの意見を聞いた上で、国土交通省に運用の改善を申し入れたい」と語った。

建築委員会の今後の活動方針として、公共事業予算の激減と地方業者の疲弊など6項目の素案が示されたが、前田委員長は「東京や大阪など大都市圏の会員が委員会活動に対してどんな意見を持っているか知りたい。地方都市の会員にも悩みはあると思うが、そうした中で建築委員会は、会員にとってプラスとなる活動を展開したいと考えている」と述べた。

委員会委員は次の通り。

委員長・前田正人(鹿児島)、副委員長・山口巖(東京)、委員・小幡正宣(八戸)、市村清勝(山形)、嶋田政利(栃木)、中島孝昌(北多摩)、筒見克彦(神奈川)、日下部和夫(横浜)、河津市元(静岡)、堀田征(三重)、九住竜夫(福井)、出口重信(大阪)、根井諭(宮崎)、大宜見英夫(沖縄)