若手経営者が思うこと

少子化問題とデフレについて
(社)茨城県建設業協会建設未来協議会総務委員長
吉田長邦(㈱吉田組代表取締役)

私ごとではありますが、先日我が家に、3人目の子供が誕生しました。ちなみに、私の子供は3人とも男の子です。現在、長男は5歳、二男は1歳、三男は0歳ですが、すでに2人の男の子だけでも子育てにてんてこ舞いなのに、3人目も男の子となると、一体どうなってしまうことやら。結婚してからしばらく、子宝に恵まれず、不妊治療をしていたことが今では信じられません。

それはさておき、現在、日本における少子高齢化の問題は、大変深刻です。年金制度は、ほぼ破綻状態といってよく、私たちが年を重ね年金受給者となる時まで、現在の年金制度は継続されているのでしょうか?

このままいけば、年金制度の維持どころか、国家財政の破綻が、刻一刻と迫っていることを皆さんも心配されているとは思いますが、これといった打開策があるわけでもなく、ずるずると財政破綻の道を突き進んでいるだけのような気がします。このことを全て政治家のせいにしている人が多々見受けられますが、その政治家たちは一部の偏ったマスコミに先導された有権者を恐れ、消費税の増税や社会保障費の削減を声高に叫ぶことができなくなっています。子供には選挙権がないので、子ども手当が削減されてもそれほど選挙には影響しないでしょうが。

民主党の基本政策の一つである子ども手当が、削減されてしまいました。その分が少子化問題に使われるのならば、間違いではないと思いますが、震災復興費用のために使うとなると、一見妥当でありそうですが、実際には本末転倒であると言わざるをを得ません。

私は少子化問題が解決し、人口が再び増加傾向となれば、今、日本が苦しんでいる諸問題が時間とともに解決されるものと思っています。少子化が国を弱くするのは、皆さんもご承知の通りで、子供が増えれば人口が増え、今一番厄介なデフレの問題は徐々に解決してくると思います。日本人のメンタリティとして、どうしても社会保障を厚くしなければならないのはやむを得ないこととすれば、とにかく歳入を増やさなければなりません。

となれば、現在の国家予算を維持するには、税収を現在の倍にしなければならず、単に消費税だけでの問題ではなくなります。経営者の立場となれば、法人税の減税は大歓迎ですが、その分消費税が大幅に上がることになれば、消費者の買い控えが起こり、景気を冷やすこととなり、大したメリットはなくなってしまいます。

無論、これからも右肩上がりとなるのは、平均寿命であり、社会保障費の増大は避けられそうにありません。無駄を削ったとしても、たかが知れていることは、民主党の事業仕分けを見れば明らかです。

となれば、子育てをしながら働くことができる環境を、働きたいと考えているすべての方々に与え(特に女性)、労働人口を増やすしかありません。子供をつくることによって、今までのキャリアを失ってしまうという心配をしている女性がとても多いのが、少子化に拍車をかけているのだと思います。

最後に重ねて言いますが、震災復興ももちろん大事ではありますが、少子化問題の克服に使うべき財源を減らして、復興費に充てるということには到底私は賛成できません。

皆さん、政治家ばかりを非難せずに、子供たちの将来を守るためにも、財政問題から逃げずに正面から考えてみませんか。そうすればおのずと答えは出てくるような気がします。