復旧・復興工事での事故防止に万全を

安全衛生委
蓮見国交省建設業技術企画官と懇談

23年度第1回目の安全衛生委員会が7月1日午前11時から東京・千駄谷の日本青年館ホテルで開催された。同日の委員会には、国土交通省土地・建設産業局建設業課の蓮見有敏建設業技術企画官を招き、安全対策を中心に最近の諸情勢について意見交換を行った。

同企画官は「建設業における22年の死亡災害は300人台となり減少している。その要因としては機械化の進展、建設業者の努力などがある。しかし他産業も減少しているので、全産業に対する比率では依然高い水準にある。事故が多いために若年労働者の入職が進まないといったマイナス面があり、これまで以上に事故防止への対応は重要である」と語った。

続いて同企画官は、解体工事の安全確保とアスベスト対策の重要性を指摘した。

同企画官は「建設工事はものが残るために品質管理が徹底するが、解体工事はものがなくなることから、品質管理や法令順守が徹底しにくいという特徴がある。そのためにダンピングして安値で受注し、安全対策の手抜き、処理ルールに反する行為が行われる傾向がある。また、解体工事は、建設業法の網がかからない500万円以下の工事が大半である。しかも民間工事が中心なので、国交省としても対応がとりにくい。建築指導課とともに対策を検討している」と語った。

東日本大震災の復旧・復興における事故防止については「がれきの撤去でも釘を踏みぬく事故が多発している。復旧工事では多くの被災者を雇用しているが、安全教育を徹底して作業に当たるようにしてほしい。過去の例をみると復旧・復興工事では墜落事故が多発している。夏場なので熱中症も予想され、それへの対応も必要になる」と事故防止へ万全の対策を講じるよう求めた。

この後、同企画官が建設産業戦略会議でまとめた「建設産業の再生と発展のための方策2011」について概要を説明したのに引き続き、意見交換を行った。その中で「建設業者が減少して災害復旧への対応が難しくなった」「都道府県レベルまではダンピング対策を講じるようになった。市区町村はまだ不十分だ」などの意見が出た。


委員会委員は次のとおり。
委員長・布施正夫(神奈川)、委員・大館修一(八戸)、田口進(東京)、石井一也(神奈川)、小林成弘(横浜)、河合正純(愛知)、中村明人(鹿児島)