全中建岩手 支部長 山元 一典

沿岸・内陸問わず総力で取り組む


東日本大震災の発災から3カ月になりますが、未だに余震があり、家をなくされ、避難を余儀なくされている方も多数に上ります。

私ども建設業界におきましても、会員、その従業員などに多くの犠牲者を出しておりますし、会社社屋も流失するなど甚大な被害をもたらしております。

今、現地においては、自衛隊、警察、消防をはじめ、国、県、市町村、関係団体などにより、行方不明者の捜索や被災者への雇用対策など支援がなされており、建設業界においては、がれきの撤去や水道等インフラの復旧工事を日夜行っております。

3月11日、マグニチュード9.0という誰もが予想だにしなかった超巨大地震により、大津波が発生しましたが、この津波は「明治三陸津波」(1896年)と「貞観津波」(869年)の双方のメカニズムを持つ可能性があり、高い波を伴った「明治」と陸地奥深くまで広がった「貞観」の特徴が結合したことにより、被害が拡大したといわれております。

今回の大津波によって、本県では、12市町村が被害を受けましたが、特に野田村、山田町、大槌町および陸前高田市は壊滅的な被害を受けております。

このような状況下で、被害者向け仮設住宅は、必要戸数1万8000戸としておりましたが、公営住宅や民間賃貸住宅への入居、親類宅への避難などで住宅を確保したことにより、5月6日現在、11市町村で入居を申し込んでいる世帯は1万2781世帯であることから、必要戸数を1万4000戸に減らし、全戸完成を7月上旬としています。

がれき撤去については、583万tを上回ると推定していますが、この量は、県内で毎年処理している年間48万tの12年分に相当するとされております。現在、仮置き場への運搬作業を行っており、3~5年以内に分別して処理を完了することにしております。

公共土木施設の被害箇所数(4月28日現在)は、調査率がおおむね80%程度としていますが、2250カ所に達しており、県が1056件、市町村が1195件で、このうち、県・市町村が管理している内陸部の1004件が、5月30日から7月中旬までの間、災害査定される予定となっており、査定終了しだい工事発注されることとなっております。

岩手県は、4月11日に「岩手県東日本大震災津波復興委員会」第1回会合を開催以後、防潮堤整備など多重防災型のまちづくりや、漁協が漁船や養殖施設などを一括整備して共同利用するシステムの構築などを検討しています。

この中で復興ビジョン策定専門委員会は、県復興計画期間を8年間とし、計画期間を3期に分けた実施計画を策定し、平成23~25年度の3年間を第1期「緊急推進期間」、26~28年度の3年間を第2期「本格復興期間」、29~30年度の2年間を第3期「さらなる展開への連結期間」と位置付けしています。8年間の計画期間終了後は、次の県民計画につなげ、復興に向けた長期計画や市町村が策定する復興計画との整合性を持たせることにしています。

今後、地域の復興には、多くの時間、労力と困難が伴うものと思われますが、私ども建設業界は、県民の安全・安心・快適のために県土の社会資本整備、災害対応という重要な役割を担っており、真の復興に向けて沿岸・内陸を問わず業界の総力を挙げて果敢に取り組んでまいりたいと考えております。