国交省の城谷建設業課補佐と懇談 ダンピング防止対策を求める

安全衛生委員会を開催

平成22年度の安全衛生委員会が2月22日、国土交通省建設業課の城谷泰朗課長補佐を招いて東京の朝日生命大手町ビルで開催された。同日は、同課長補佐から「安全確保をめぐる諸問題」として建設業における労働災害発生状況、国土交通省における事故防止対策、建設業の現状と課題について説明が行われたあと、意見交換した。

会議の冒頭、布施正夫安全衛生委員長は「中小建設業の経営は、工事量の減少、競争の激化によって厳しさを増しているが、安全はゆるがせにできない重要な課題だ。災害の防止に向けて活動を強化していきたい」と挨拶した。

城谷課長補佐は、21年の建設業の労働災害について、死亡災害は371名で前年より減少しているものの、全死亡者数に占める建設業の割合は34%と依然高い水準にある。国土交通省は事故防止を図るため21年度も重点対策を決め実施しているほか、昨年10月には解体工事中に外壁が倒壊し、通行人が死亡する事故が発生したことから安全確保の通知を関係団体等に出したことなど、同省の対応について説明した。

また、現在国土交通省の「建設産業戦略会議」で地域建設業の再生方策の策定を中心とした「建設産業の再生と発展のための方策」の検討が進められていること、政府の事業仕分けによって「監理技術者資格証の交付」が廃止されることになったことなどが報告された。

意見交換の中で全中建側から「技術力の向上を図らなければならないときに、資格者証が廃止されたら何によって技術者を確認するのか」「ダンピング受注が横行している。失格基準を引き上げても発生し、中には落札率50%でも失格にならない。ダンピング防止対策の実施を地方自治体に指導してほしい」などを要請した。

同補佐は「監理技術者制度がなくなるわけではない。本人確認の手法が変わるが、データ入力時のチェックを厳しくすることや不正発覚時の処罰などをこれから詰めることになる」「ダンピング問題については戦略会議が重要課題として認識している」と語った。

また、同補佐は岐阜の外壁倒壊事故を契機に、施工手順を法令で規定できないかという意見が出ていることを明らかにした。