年頭所感

公共事業の必要性訴える
活動に一致団結して取組

社団法人 全国中小建設業協会
会長岡本弘

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平成23年の年頭にあたり謹んでごあいさつを申し上げます。
会員のみなさま方におかれましては、平素より中小建設業界の健全な発展のため、当協会の活動に対しまして格別のご支援・ご協力を賜り、心から厚く御礼を申し上げます。
さて、昨年を振り返りますと、九州・宮崎県におきまして、口蹄疫が確認され、その感染を最小限にくい止めるため、29万頭もの家畜が殺処分されるという悲惨な状況が発生いたしました。これらの対応で、畜産農家の方々のご苦労は、新聞・テレビ等で報道されておりましたので知られておりますが、地元建設業者の方々も工事の中断、延期及び中止などに加え、殺処分への協力に大変なご苦労をなされたと伺っております。

災害復旧に多大な尽力

また、全国各地で発生した局地的な集中豪雨による崖崩れや浸水などの災害により、多くの人命や財産が奪われております。あらためて自然の脅威と環境の変化を思い知らされたところでありますし、これら災害が発生した場合においても、地元の中小建設業者の方々は、地方公共団体と一体となり巡視並びに災害復旧に大変ご苦労されているところであります。

民間投資も急激に減少

ところで、我が国における経済は、デフレが続き景気回復の大きな阻害要因となっており、また、円高の進行とその長期化は、外需の減少、設備投資及び雇用の停滞を招くなど、経済成長を押し下げる要因となっております。このようなことから民間における建設投資も急激に減少しているところであります。

地方は厳しい危機的状況

さらに、国においては、財政再建のもと永年に亘り続けられてきた公共事業予算の削減に加え、一昨年夏の衆議院選挙により発足した民主党を中心とした新しい政権においては、マニュフェスト達成のための財源確保の必要性から、ダムを始めとする公共工事の見直しにより、大幅な予算削減が行われており、平成22年度は、21年度に対して、公共事業費を2割もカットされているところであります。

特に、公共事業への依存度が非常に高い地方においては、暮らしも雇用も持たない極めて厳しい危機的な状況に追い込まれております。

このような社会経済状況を反映し、公共工事の入札においては、価格競争の激化に伴う泥沼のようなダンピング問題、不良不適格業者の参入問題などが顕在化し、中小建設業界の適正な発展を著しく阻害し、混乱を招いているところであります。

従いまして、全中建としましては、機会あるごとに関係方面に対して、公共工事予算の増大並びに予定価格の事前公表の取りやめ、最低制限価格・低入札調査基準価格の引上げなどの改善を早急に実施するよう要請しているところであります。


先頭に立ち安全・安心守る

このように中小建設業界をめぐる情勢は、非常に厳しいところでありますが、このような時にこそ会員の皆様とともに業界団体が一致団結して、地域の雇用を守り、地域経済を支えるとともに、災害時にあっては、地域住民の先頭に立って安全・安心を守らなければなりませんし、国民生活に密着した公共事業の必要性・重要性を訴えていくことが是非とも必要であると思います。そのための努力を傾注してまいりたいと考えているところであります。

会員の皆様方におかれましては、今年こそはいくらかでも明るい兆しが見えて参りますようお祈り致しますとともに、今後とも全国中小建設業協会に対する一層のご支援ご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

年頭にあたり、皆様方のご健勝とさらなるご発展を祈念申し上げ、新春のごあいさつといたします。