委員長の年頭所感・報告 労務費調査の見直しを

労務資材対策委員長青木誠光

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大河ドラマ「龍馬伝」が昨年11月28日をもって終了しました。いまだに高知県ではこの幕末の英雄しか頼るものがない、などと揶揄する声も聞かれますが、当初予想をはるかに上回る観光客が高知県を訪れ、相応の経済効果はあったようです。今年も県や観光業界関係者は、二の矢三の矢で龍馬を核としたイベントを計画し、観光客誘致に懸命ですが、私としてもこの活況が一過性のブームに終わらないよう心から願うところです。

肝心の建設業界ですが、平成20年度に最盛期の約3割に落ち込んだ高知県の公共事業量は、その後、前政権の景気対策が奏功し、平成21年はわずかながらも上昇に転じて会員企業の多くが底打ち感を憶えたと思われます。昨年も上半期は、21年度には及ばないものの前年度の繰り越し工事もあって全体ではまずまずの事業量は確保されましたが、地域によってかなりの事業量の差があったと感じられました。事業量の少ない地域では、建設業者の経営悪化はもとより、需要が少ない資材業者が価格競争に走り、生コン等の資材価格の地域格差が生じていることも問題で、早晩これが設計単価に反映されることが大きな懸念材料です。

設計労務単価についても、労務費調査結果を単価に反映させる今の方法では、単価が永遠に下がりつづけるために、単価決定の根本的な改革が必要です。本県では、交通誘導員を配置させる場合、移動にかかるコストがかさむ辺境地ほど支払いが高くなるため、単価の細かい区割りを求める声がでています。行政当局には現在の労務費調査、資材調査の方法は時代にそぐわないことを察していただき、早急な見直しを求めるものです。

さて、平成23年度予算をみると、高知県では一般会計当初予算は全体で前年比3.8%プラス、土木部予算では5.8%プラスで、知事が推進する「産業振興計画」にかける意気込みが強く感じられるものとなっています。

一方、国の予算はかなりの減少が予想され、益々厳しい事態が予想されます。一件の工事を大事にしてしっかりと利益を上げることが不可欠で、それゆえ業界側は適正価格での受注、そして行政側には設計単価の改善を求めることが業界一丸となって取り組む課題だと考えます。