委員長の年頭所感・報告 生き残るために真摯な議論を

広報委員長豊田剛

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「全中建だより」は、昨年、計8回発刊する事ができました。これも一重に会員皆様の御協力の賜と厚く御礼申し上げます。

その間、我が国の公共事業費は削減に拍車がかかり、今や30年前の水準にまで下がってしまいました。これにより競争の激化を呼び、ダンピング合戦という状況に至り、まさに下剋上・氷河期に突入したと言っても過言ではないと思います。特に政府は財政再建を固執するあまり、基本的な将来ビジョンをいまだ策定していないような現況です。また、「事業仕分け」においては、必要な公共事業費を削って社会保障等に回すという施策を講じています。「子供手当」等が一概に悪いとは思ってはいませんが、災害により洪水で家屋が流され、大地震で街が崩壊され、瓦礫の山となって本当にいいのでしょうか?

本紙は、中小建設業の窮状を訴えるため「各地域からの現状リポート」欄を設け、また、政治家・有識者からも提言・助言を頂き掲載してきました。さらに今後の活動を期待、「若手経営者からの要望」を新らたに掲載しております。

これからは、我々中小の業界が生き残るために何をすべきか、真摯に本質的な議論をすべき時が来ているのではないでしょうか。この失われた十数年、業界に対するマイナスイメージが社会に浸透し、建設業の取り組みが正しく理解されていない現状が各会員から多く寄せられています。苦難の道はこれからも当分の間、覚悟しなければならないと思いますが、今まで育んで来た伝統技術に誇りを持って、地域に元気を与える存在でなければなりません。それには、適正な利潤を上げ、会社を存続しなければ、防災や治水対策等、社会責任を果たせない事を国民に強烈に訴える必要があります。そして、我々自身も構造改革及び体質改善を図らなければなりません。従前の「請け負け体質」から一日も早く脱皮しなければいけないと思います。他力本願的な甘い考えは捨て、自己改革を進めなければ何事も成就しないという強い決意と自覚が必要であります。そして、不当なダンピング競争は避け、次世代への技術の継承と新しい社会貢献への道筋を見出す事が最も重要であると考えます。

「全中建だより」が前記の事柄を内外に発信すると共に、会員企業の向上に寄与出来るよう、今後も更なる努力をして行きたいと思っています。