各地域からの現状レポート

異業種と連携で新事業
(社)横浜建設業協会地域建設業総合政策特別委員会
委員長菊嶋秀生

(社)横浜建設業協会では、昨年度より横浜市商店街総連合会と横浜市との三者にて「ヨコハマ商建連携推進協議会」を設立し、商店街を中心とした地域の課題を、建設業が持つ資源を生かしながら解決していくビジネスモデルの作成に取り組んでいます。

平成20年度より地域建設業総合政策特別委員会を設け、公共工事が減少していく中で新たなビジネスモデルを作って会員に夢を与えるという取り組みを始めました。一年間試行錯誤を繰り返していたとき、国土交通省から「建設業と地域の元気回復助成事業」の概要が発表されました。地域の異業種との連携から新たなビジネスが生まれ、建設業がその担い手となり地域が活性化していくという事業は、まさに私たち特別委員会が取り組むべきテーマではないかと、早速パートナー探しに当たりました。当初は全国的にも建設業の異業種進出として注目を集めている、農業、林業、福祉といった分野との連携も模索しましたが、そもそも建設業は地域の課題としてのインフラ整備の担い手として成長してきたのに、昨今は公共工事の発注者である行政ばかりに目を向けていて、真の利用者である地域から遠ざかってしまっていたのではないかと気づきました。私たちの身近にあって、地域の声や情報が集まるのが商店街であって、同時に時代の変化の中で地域住民のニーズに的確に応えられず、空き店舗等多くの課題を抱えているという現実があります。そんな両者の課題が冒頭の協議会の設立となり、幸いにも助成事業の採択につながりました。

2カ年事業の昨年度は、モデル商店街の選定と取り組むべきビジネスモデルの調査研究に終始し、平成22年度はいよいよ実行に移す年になります。今、現在実施を目指している取り組みは大きく三つあります。一つ目は「都市型養蜂事業」です。これは商店街や建設会社のビルの屋上や遊休地を活用してミツバチを飼育し蜂蜜を採取して、商店街のお菓子屋さんやレストランで活用し新たな地域ブランドを作るというものです。また、ミツバチを介して人と人が、地域と地域がつながっていくという効果が生まれればと考えています。二つ目は「駐輪場+コミュニティサイクル事業」です。モデル商店街に選定した港北区の大倉山商店街の最大の悩みは放置自転車問題でした。この課題解決と同時に環境配慮の時代の交通手段として、また新たな観光需要の創出に向けてコミュニティサイクル事業を取り上げ、まずは社会実験として取り組んでいきたいと考えています。三つめは「野菜工場」への取り組みです。商店街の空き店舗や建設会社の遊休施設を活用して、安心で高品質な野菜を商店街の店頭やレストランに流通コストがほとんどかからない形で安定的に供給できれば、生産コストや生産ノウハウの取得等課題は多いものの、これもまた新たな地域ブランドとして成長できる可能性があるかもしれません。
どれも、建設業にとっても商店街にとっても起死回生の特効薬というわけにはいきませんが、小さな一歩でも新しいことにチャレンジしていくことが大切だと思っています。「受注型産業から提案型産業への転換」。横浜建設業協会の取り組みにご期待ください。

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